トランスポーター祭り

 06, 2016 23:35
本日は千里ライフサイエンスセミナー〈トランスポーターと創薬 ~構造と病態からのアプローチ~〉に行って参りました。
トランスポーターを研究し、次世代の創薬を行う研究です。
知り合いの方が急に参加できなくなったため、代わりに参加しました。
ほぼ丸1日(10:00~16:40)で、久しぶりに外で1日働いたような心境になってますw
しかもタダw

市民講座ではあるものの、内容が非常に専門的なため、
参加者は業界関係者&大学関係者が大部分を占めていたと思われます。
(質疑応答時には大学教授・学部生、製薬会社、医師などが質問されてました)
全く関係ない冷やかしの一般人はあんまいなさそうw
ちなみに参加者の9割が男性。年配の方が多かったです。

ていうか、正直半分以上理解できませんでした;
難易度が高過ぎて脳が受け付けず、
脳内シャッターが降りること数回w

あまり理解できなかったものについては、感想が短くなっておりますが、
ご容赦ください。
また、筆者の理解不足による間違いがございましたら、ご指摘いただけると幸いです。

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①「多剤排出トランスポーターによる薬剤の認識および排出機構」 by 村上聡氏(東京工業大学大学院生命理工学研究科 教授)
近年、抗生物質が効かない多剤耐性菌が増加し、感染症が広まる恐れが強まっている。同氏は多剤耐性化の主因の1つである多剤排出トランスポーター、およびその基質複合体のX線結晶構造解析を行ってきている。
まずは「トランスポーターとは何か」についての簡単な説明。FDAに登録されている薬剤については、酵素をターゲットとするものが1位となっているが、2位はトランスポーターであり、2~4位を膜タンパク質が占めている。そのため、トランスポーターについての研究は非常に重要である。同氏は多剤排出トランスポーターであるAcrBの結晶構造解析に成功。その解析方法の説明など。

②「胃プロトンポンプの構造生理学」 by 阿部一啓氏(名古屋大学細胞生理学研究センター 准教授)
胃酸分泌を担う膜タンパク質であり、胃酸抑制剤の薬剤標的分子としても知られる胃プロトンポンプH+K+-ATPaseについての説明。メカニズムの説明については、ほとんど理解できず。

③「薬剤などの輸送に働くトランスポーターの分子機構」 by 濡木理氏(東京大学大学院理学系研究科 教授)
同氏は、特異的環状ペプチドが、薬剤ポケットを占拠することでMATEの輸送活性を阻害していることを発見し、阻害剤開発が不可能であったMATEに対するペプチド創薬の道を開いた(Nature, 2013)。ヘリックスの外向き開口状態、内向き開口状態をCGで360°回転させて見せてくれたので、視覚的に理解できてわかりやすかった。他にも色々おっしゃってましたが、理解できませんでした。

④「小胞型ヌクレオチドトランスポーターの同定から創薬展開へ」 by 宮地孝明氏(岡山大学自然生命科学研究支援センター 准教授)
唯一ほぼ理解できたセッション。同氏は小胞型ヌクレオチドトランスポーターVNUTを同定。VNUTノックアウトマウスでは、高血糖やインスリン感受性が改善した。高血糖やインスリン感受性は、生活習慣病の要因になっていることから、VNUTの特異的阻害剤は生活習慣の治療薬になることが示された。同氏は極めて低濃度でVNUTを特異的、かつ可逆的に阻害する薬剤を発見した(従来の1000倍以上の選択性)。その薬剤は既に異なる疾患で医薬品として承認されているため、治験の第Ⅰ相試験は免除となる(ドラッグリポジショニング)。

⑤「メタボロミクスからとらえるOCTN1/SLC22A4の機能と病態治療への応用」 by 加藤将夫氏(金沢大学医薬保健研究域(薬学系) 教授)
食物由来の抗酸性物質ERGOや、タモギタケ(ERGOを多く含む食物)エキス末をマウスに摂取させたところ、強制水泳試験で無動時間が対照群と比較し有意に短縮された(=溺れるまでに水の中でバタバタする時間が長かった)。後は理解できませんでした。

⑥「トランスポーター研究から分かってきた尿酸関連疾患の病態と新規病型分類」 by 松尾洋孝氏(防衛医科大学校 講師)
こちらのセッションも比較的理解できた。痛風の主要要因は肥満や多量飲酒だと思われがちだが、実は遺伝子的要因も大きい。同氏は高尿酸血症や痛風の主要病因遺伝子として、尿酸排泄トランスポーター遺伝子ABCG2を同定。約5000人の健診受験者を対象に解析したところ、高尿酸血症の人口寄与危険度割合は、肥満が18.7%、多量飲酒が15.4%であるのに対して、ABCG2の遺伝子多型(2か所のみ)は29.2%であることがわかった。

⑦「トランスポーターを標的とした創薬」 by 金井好克氏(大阪大学大学院医学系研究科 教授)
腎尿細管の無機イオンや有機化合物の再吸収や分泌を担うトランスポーターに作用する薬物は、病態に伴って異常となった恒常性を正常に戻すために使用する治療薬となる得る。がん細胞のアミノ酸トランスポーターを標的としたがんPET診断と抗腫瘍治療の開発の説明。
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無料のセミナーにもかかわらず、立派な資料もいただきました。

千里ライフサイエンスセミナー:資料

しかも書き込みができるように、メモ欄までわざわざ作ってくれてます!
まさに至れり尽くせり♪

千里ライフサイエンス振興財団様、ありがとうございます!

医療翻訳について、
少なくとも医療的知識に関しては、
ヘタな翻訳講座よりもプロに教わった方が断然いいです。
(あとは大学の教科書読むとか)

こういう市民講座をどんどん活用しましょう。
(たいていタダもしくは少額ですしw)


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