第15回NanoSquare Cafe「エクソソームを利用した薬物送達技術」の感想

 31, 2016 21:23
昨日は、I-siteなんばで、エクソソームについてのセミナーを聴講してきました。
講師は大阪府立大学の中瀬生彦氏。

前に行った千里ライフサイエンス振興財団セミナーよりは素人率が高かった(DNAとタンパク質を混同している人さえいました)せいか、
講義は素人向けな感じ。
(中にはバックグラウンドがある人もいらっしゃいましたが)

私はさすがにDNAとタンパク質を混同することはないものの、
独学であるため素人に近いので、
後半の難易度くらいがちょうどよかったかな。

ちなみに中瀬氏は農家の長男らしく、
「研究と農業は近い(=モノづくり)」とおっしゃっていました。

エクソソームとは、細胞膜で構成された小胞であり、
細胞内にあり、生理活性物質を内包しています。
そして細胞から放出されて、細胞間コミュニケーションで重要な働きをしているそうです。
しかし、その詳細についてはまだわかっていない部分が多いそうです。

エクソソームの内包分子を調べることで疾患診断したり(患者の血液や尿等からがん等を調べられる可能性があり、それが可能であれば患者の身体的・金銭的負担が少なくなる)、
また、エクソソームが細胞間のコミュニケーションに使われていることを利用して、
抗がん剤をエクソソームの中に入れることによって、
がん細胞とのコミュニケーション時にがん細胞のみ死滅させることなどが研究されているようです。

この方は薬学博士なので、考え方が薬学ベースです。
エクソソームにペプチド化学を融合する研究を進めておられるようです。

例えば、GALAペプチドは、pH5.0ではドリル状の形状になるため、エクソソームの外膜に刺さるようになるのでそれを応用したり、
膜透過性アルギニンパプチドはマクロピノサイトーシス(細胞膜が波状になって、細胞の外側の物質を取り込みやすくなる状態。がんが悪性の時の状態)を引き起こすので、それをわざと利用して物質を取り込みやすくしたりとか。

エクソソームの実用化については、
ワクチンは早い(すでに実用化されているものもある)が、
がんのDDS(ドラッグデリバリーシステム)についてはまだ基礎研究段階だそうです。

このセミナーでエクソソームについての基礎知識を得ることができたので、
9月のエクソソームについての千里ライフサイエンス振興財団セミナーの理解がかなり楽になりそうです。
※中瀬氏によりますと、落谷孝広氏はその分野の第一人者らしいですし。

あ、行くかどうかはまだ検討中です。
(1日がかりになるため)

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