新適塾「未来創薬への誘い」第38回会合「経口剤開発の新たなstrategy: 創薬支援と患者指向」の感想

 23, 2017 12:18
21日には、再び千里ライフサイエンス振興財団のセミナーに行ってきました(無料懇親会付の夜のやつです)。

講師は山下伸二氏(摂南大学薬学部 薬剤学研究室 教授)。
参加者には、薬剤師、医療関連企業、学生(阪大)などがいらっしゃったようです。

山下氏は、患者指向型製剤研究(患者さんのニーズを踏まえた製剤研究)を行っているそうです。

【要旨まとめ】
近年は、抗体医薬を始めとしたバイオ医薬品の開発に重点が置かれているものの、
ある統計予想によれば、2020年においても世界の医薬品の売上の7割以上を低分子医薬が占め、その売上自体も毎年上昇すると報告されている(Evaluate Pharma. "World Preview 2014, Outlook to 2020" [2014])。今後は、バイオ医薬品との差別化を図りながら、低分子医薬品の特徴を生かした製品化、すなわち、コストパフォーマンス、安全性、利便性(服用性)に優れた医薬品として患者に供給されることが期待される。

セミナーでは、そのための山下氏の具体的研究内容、提案が話されていました。

・創薬の新たな考え方:Quick Win, Fast Fail(新薬開発には一般的に10~15年かかっているので、それを短縮する。ダメなら早く見切りをつける)
Proof of Conceptのためには、早期のFirst in Human試験が必要
・臨床医薬品では40%が難溶性であるが、新規医薬品候補化合物では90%
・Bio Classification System(BCS)のクラス2(吸収が溶解律速となる薬物)は、doseエスカレーションによる評価が困難
→薬物の溶解度を製剤学的に上昇させる方法として、過飽和剤を用いる
・研究の科学的レベルは高いが、製品化は遠い?
・患者のニーズを考慮した製品化を(でないとお金をかけても売れない)
・小児向けの製剤開発はあまり進んでいない(現在日本の医薬品の売上の35%は75才以上の患者、小児は数が少ないので採算が合わない)
・注射以外のインスリン製剤開発(Novo社が2015年8月にインスリンの経口剤Semaglutideの第Ⅱ相試験の開始を発表。しかし、以降情報更新ほとんどなし)

懇親会は、いつもより学生がかなり多かったですね。
(料理がマッハでなくなってましたw)
こいのぼりを模したロールケーキが出てましたw

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