英語ができることが“特別”であった時代。
というか、英語以前に女性が教育を受けること自体が珍しかった時代。
主人公は非常に恵まれた教育環境を与えられたと思う。
全体としては、「時代に翻弄されながらも自立していく一人の女性の物語」という感じで、
伝記的要素が強かったが、
翻訳者の私としては、もう少し翻訳に踏み込んだ内容が欲しかった。
(「この○○という英語は、一般的には△△という意味であるが、~という状況に照らし合わせると□□という日本語が妥当であると思われる」みたいな翻訳論とか)
しかし、キーポイントとなるのは、
『赤毛のアン』の作者であるL・M・モンゴメリ氏は、主人公が教育を受けた教師達と同じカナダ出身であり、
主人公は実際にはカナダに行ったことはないのにもの関わらず
背景を十全に理解できた
ということである。
主人公自身がクリスチャンである点も大きい。
背景を知らないと、どうしても単語をそのまま置き換えるだけになってしまうのだが、
背景を知っていると「書き手がなぜこの単語を選んだのか」(=どのような『意図』があるのか)がわかり、
表面的な単語に振り回されることなくその奥にある『意図』を訳すため、簡潔かつ明瞭な表現ができる。
というか、英語以前に女性が教育を受けること自体が珍しかった時代。
主人公は非常に恵まれた教育環境を与えられたと思う。
全体としては、「時代に翻弄されながらも自立していく一人の女性の物語」という感じで、
伝記的要素が強かったが、
翻訳者の私としては、もう少し翻訳に踏み込んだ内容が欲しかった。
(「この○○という英語は、一般的には△△という意味であるが、~という状況に照らし合わせると□□という日本語が妥当であると思われる」みたいな翻訳論とか)
しかし、キーポイントとなるのは、
『赤毛のアン』の作者であるL・M・モンゴメリ氏は、主人公が教育を受けた教師達と同じカナダ出身であり、
主人公は実際にはカナダに行ったことはないのにもの関わらず
背景を十全に理解できた
ということである。
主人公自身がクリスチャンである点も大きい。
背景を知らないと、どうしても単語をそのまま置き換えるだけになってしまうのだが、
背景を知っていると「書き手がなぜこの単語を選んだのか」(=どのような『意図』があるのか)がわかり、
表面的な単語に振り回されることなくその奥にある『意図』を訳すため、簡潔かつ明瞭な表現ができる。
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